リンドロさんとの新婚旅行は、夏だったのもあって海の綺麗な国に訪れることにした。空のように澄んだ海は世界でも珍しく、浜辺にはカップルも少なくない。
私は彼の瞳と同じ色の水着に着替えるとパラソルを立てている彼に駆け寄った。
「リンドロさん、お待たせしました!」
「あっ…いえ、全然待っておりません!その…水着とても似合っております!」
「ふふっ、ありがとうございます」
「しかし…可愛すぎるのであまり他の方に見せたくない…な、なんでもありません!」
リンドロさんと一緒にいると笑顔が絶えず、他愛無い会話がずっと続きあっという間に時間が過ぎていった。パラソルの下で飲み物を買いに行った彼の帰りを待っていると、若い男の人と目が合い近付いて来る。
「ねえ、もしかして一人?」
「えっ、いえ…違います」
「友達ー?退屈なら俺と遊ばない?」
「ごめんなさい、待っているので」
「いーじゃん。あっちに俺の知り合いもいるし来てよ」
「きゃっ、やめてください…!」
「そこの方、彼女の手を離しなさい!」
「チッ…彼氏連れかよ」
「彼氏ではありません!私は彼女の夫です!」
「ハハッ、ウソだろ?まだガキじゃねーか!こんな細っこくて頼りねー男よりオレの方がいーだろ?」
「わっ!」
若い男性はドリンクを両手に持ったリンドロさんの肩を思い切り押す。私はよろめいたリンドロさんに駆け寄って支え、男の人を睨みつけた。
「いいえ!リンドロさんはすごく頼りになる男性です!あなたよりもずっとずっと優しくて素敵な旦那様です!」
「アステル様……」
「リンドロさん、行きましょう!」
***
その日の夜、寝る準備を終えたリンドロさんはベッドに腰掛けぼんやりとしていた。私は心配になり彼の隣に座る。
「リンドロさん、どうしました?もしかして昼間のことですか…?」
「アステル様…はい、あの青年に言われたことを考えていました。スレイヤーの皆様は逞しく、頼りになる方ばかりでした。彼らに比べれば私はまだまだ未熟で…あなたのような素晴らしい女性に相応しくないと、心のどこかで思っていたのかもしれません」
「…リンドロさんのバカっ!」
「えっ…!も、申し訳ありません……」
「私はこんなにもリンドロさんが好きで、リンドロさんしか見てないのに…信じてくれないなんて酷いです。リンドロさんは私のこと好きじゃないんですか?」
「まさか!大大大好きです!」
「私が他の人を好きになったって言ったらどうするんですか?」
「それは……私に止める資格はありません。ですが、もう一度あなたに振り向いて頂けるように精一杯頑張ります!」
「…ふふっ」
「わ、私はおかしなことを言ったでしょうか…?」
「いえ、私はリンドロさんのそういう真っ直ぐなところが好きです」
「……っ!アステル様…!」
頬を真っ赤に染めた彼にぎゅっと強く抱きしめられ心臓が跳ねる。顔に熱が上り何も考えられず胸の奥が詰まった。
「り、リンドロさん…?」
「すみません…あなたがあまりにも可愛らしくて…!私は…自分を止められません…!」
「んっ」
唇を押し付けるようにキスされ、眼鏡の縁が顔に当たる。外してあげようとするその手を引かれベッドに仰向けに倒された。
耳元で彼の荒い息が聞こえると、首筋に熱い舌が這い、私の薄い寝間着が性急に脱がされていく。彼の手の平で胸を掬うように揉まれ、お腹の奥が疼き蜜が滲んだ。
「あっ♡リンドロさん♡待って♡」
「はあ…はあ…アステル様…!愛しています…!私は未熟者ですが…あなたを愛する気持ちだけは他の誰にも負けません!」
「んっ♡あっ、あっ♡そこは♡」
「ああ…優しくて、凛々しくて、美しくて、柔らかくて、いい匂いで…こんな素晴らしい方が私の伴侶だなんて…!好きですアステル様…!このリンドロ、全身全霊をかけてあなたを愛します…!」
リンドロさんは私の脚の間に身体を割り込ませ、膨らんだ陰茎を取り出す。まだ膣口は濡れ始めたばかりであったが、催促するように彼の亀頭で撫でられ早く受け入れようと愛液が溢れた。
「はあ…あ、アステル様…入れても宜しいでしょうか…?」
「はい、リンドロさん…きてください…♡」
「アステル様…!」
グチュッッ、ズチュッグチュッズチュッ
リンドロさんの熱いペニスで一気に奥まで貫かれると、すぐに激しいピストンが始まる。彼は熱に浮かされたように溶けた瞳で私を見つめていた。
「はあ…はあ…アステル様…好きです…心から…愛しています……」
「私も♡リンドロさんのこと♡んっ♡大好きです♡あっ♡愛してます♡」
「ああ…アステル様…嬉しいです!私は…もう…んっ、はぁ…達して…しまいそうです…!」
「んっ♡あっ♡激しい♡私も♡イっちゃいます♡」
「私も…い…イきます…!あっ…はあっ…アステル様…好きです…はぁ…はぁ…ん、ああっ!」
「ああっ♡♡」
ビュルルルッビューーッ
ビクッビクッ
下腹部同士が密着し彼のペニスが根元まで差し込まれた瞬間、大量の白濁液が注ぎ込まれる。リンドロさんは私を優しく抱き締め、ふわふわした心地よさと温かい気持ちで膣口を締め付けた。
「好きです…アステル様……」
「ふふっ…私も大好きです」
「ああ…私は…私はなんて幸せ者なのでしょうか…!!あなたに出会えた奇跡を神に感謝します…!!」
「リンドロさん、そんなに転がると…きゃあっ!」
「えっ…うわああ!!」
リンドロさんは私を抱いたまま転がり、二人ともベッド下のカーペットに落ちる。下敷きとなった彼の眼鏡は弾け飛んでいった。
「いたた…はっ、あ、アステル様におケガはありませんか!?」
「はい、リンドロさんこそ大丈夫ですか?」
「それはよかったです!リンドロも無事であります!」
「ふふっ、そっちは壁ですよ。私が眼鏡を持ってきますから、動かないでくださいね」
「かしこまりました!ありがとうございます!」
私は眼鏡を拾うと絨毯の上に座るリンドロさんの前に行き、軽くキスしてから顔にかけた。彼は驚き一瞬で真っ赤になり硬直している。
「……っ!?」
「リンドロさん、見えましたか?」
「はい…私の世界一可愛らしい天使が見えます」
恍惚としたリンドロさんはにじり寄って壁に両手を付き、私を腕の中に閉じ込めた。私は彼を見つめながら導かれるようにペニスを挿入し、白い太腿の上に座る。彼の腕が背中に回り引き寄せられると、乳房が胸板に潰されて下半身が深く交差し、動かなくても快感に背筋が震えた。
「あっ♡はぁ…はぁ…んっ♡」
「アステル様……」
リンドロさんの顔が近付き、私は彼の眼鏡をもう一度外した。首の後ろに手を回し深く口付け、舌を伸ばし彼の舌先とぎこちなく絡ませていく。
「リンドロさん…んっ…♡」
「んっ…アステル様…どうして私の考えてることが、お分かりになったのでしょうか……」
「ふふっ…私も同じことを考えていました」
「ああ…心も身体もアステル様と繋がっているのですね…!感動です…!」
飽きることなく私たちは何度もキスを繰り返した。リンドロさんの抱き締める力はどんどん強くなり、隙間を無くすようにお互いの肌が密着する。
私は彼の腰に脚を巻き付け身体を上下に揺らし、彼は細く引き締まった身体で私を抱え、一回一回確実に突き上げた。
グチュッ、ズチュッ、グチュッ、ズチュッ
「はあっ、はあっ…アステル様、好きです、いつまでも…あなたと、繋がっていたいです…!」
「んっ♡私もです♡あっ♡リンドロさん♡大好きです♡」
「アステル様…!私も、大好きです…!あなたのことが好きすぎて、おかしくなってしまいそうです……」
「好き♡リンドロさん♡好き♡一緒に♡おかしくなりましょう♡」
「ああ…いけません…!そのように可愛らしく…誘惑なさっては…んっ…気持ち良くて…あなたのナカに…また…出てしまいます…はぁ…はぁ…あっ…ああ!」
「ああっ♡♡」
ビュルルッッ
ビクビクッビクンッ
リンドロさんの腕に力が入り熱い精液が放たれ、私も彼のしっとりとした首筋に顔を埋めながら絶頂した。子宮口に亀頭が吸い付き膣内が彼の形になっていき、結合部からは混ざり合った二人の体液が垂れ床を汚した。
「はぁ…はぁ……はっ!申し訳ありません!!ああっ!こんな床の上で…私はなんてことを……」
「気にしないでください…ただ…腰が抜けてちょっと今は立てないかも……」
「なんと!申し訳ございませんアステル様!すぐにベッドへお運びいたします!」
私は横に抱き上げられ、ベッドへ運び降ろされる。リンドロさんは落ち込んでいるようで、そのまま私から離れようとした。
「ありがとうございます。えっと、リンドロさんはどこへ…?」
「私にあなたの隣で寝る資格はありません…頭を冷やしにパトロールへ向かおうと思います」
「ええっ!駄目です!」
「ですが……」
「まだ離れたくなくて…もう少しだけそばにいてくれませんか…?」
「あ、アステル様…!もちろんです!このリンドロ、未来永劫ずっと一緒にいると誓います!」